大切な方が亡くなった時、残された遺族（配偶者や親、子など）は様々な手続きが必要になります。
深い悲しみの中、その悲しみに暮れる間もなく各種相続手続きをすすめなければなりません。
今回は死亡後すぐに行わなければならない手続き、葬儀後速やかに行わなければならない手続きについてご案内します。
亡くなった直後に行う相続手続き
まず最初に、亡くなった直後に行う手続きについてご紹介します。
亡くなった直後に行わなければならない手続きとは、死亡届や火葬許可申請書、世帯主変更の届出があります。
また、会社員の場合は死亡退職届の提出や健康保険証、身分証明書、通勤定期券等の返却。
国民健康保険の加入者なら資格喪失届、その他介護保険や後期高齢者医療保険、年金の受給停止手続き、銀行等の金融機関に死亡通知を行うなどやるべきことがたくさんあります。
これらの死亡直後の手続きには、ほぼ全てに期限があるので期限に注意しながらすすめなければなりません。
死亡直後に行う相続手続きの期限と提出場所
死亡後14日以内に行う必要がある主な手続き一覧
| 届出の種類 | 期限（死後から） | 提出先 |
| 死亡届 | 7日以内 | 市区町村役場 |
| 火葬許可申請書 | 7日以内 | 市区町村役場 |
| 世帯主変更届 | 14日以内 | 市区町村役場（新たな世帯主居住の） |
| 国民健康保険の資格喪失届 | 14日以内 | 市区町村役場 |
| 健康保険・厚生年金保険の被保険者資格喪失届 | 5日以内 | 健康保険組合または協会けんぽ |
| 後期高齢者医療資格喪失届 | 14日以内 | 市区町村役場 |
| 介護保険資格喪失届 | 14日以内 | 市区町村役場 |
| 年金受給者死亡届 | 国民年金は14日以内、厚生年金は10日以内 | 国民年金は市区町村役場、厚生年金は年金事務所 |
葬儀後速やかに行う相続手続き
葬儀後速やかに行う必要がある手続きもたくさんあります。
その中で主な手続きについてご紹介します。
葬儀が済んだら速やかに行う手続きとして、各種契約につていの手続きが挙げられます。
例えば、電気・ガス・水道などの公共料金の手続き、携帯電話・スマホ、固定電話、インターネット、NHK、クレジットカードなどです。
公共料金の手続きについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
家族が亡くなった時の公共料金の相続手続き。解約・名義変更手続きについて解説
故人の銀行など金融機関の預貯金口座が凍結された場合、公共料金やクレジットカードの引き落としができなくなります。
最近では公共料金をクレジットカードで支払う人が増えています。そのため、速やかにクレジットカード会社に連絡しましょう。
また、運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどの身分証明書の返納や税務署などの必要な手続きもあります。
次の章で葬儀後速やかに行う手続きについて、手続き内容や手続き先の一覧をご案内します。
葬儀後速やかに行う相続手続き一覧
| 手続きの種類 | 手続き内容 | 手続き先 |
| 電気・ガス・水道 | 変更・解約 | 電力会社、ガス会社、水道局 |
| 携帯電話・スマホ | 変更・解約 | 各携帯電話会社 |
| 固定電話 | 相続等 | NTT |
| インターネット | 変更・解約 | 各インターネット会社 |
| NHK | 変更・解約 | NHK |
| クレジットカード | 解約 | 各クレジットカード会社 |
| 運転免許証 | 返納等 | 警察署 |
| パスポート | 返納等 | パスポートセンター |
| マイナンバーカード | 保管・破棄 | 市区町村役場 |
| 故人の事業を引き継ぐ | 申請 | 税務署（「所得税の青色申告承認申請書」等、原則4ヶ月以内） |
| 準確定申告 | 申告 | 税務署（原則4ヶ月以内） |
これらの手続きに必要な書類などについて知りたい方はこちらをご覧ください。
解約・返却等の相続手続き
また、税務署に提出する準確定申告について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
準確定申告とは？期限や手続き、申告が必要なケースについて解説します
まとめ
今回ご案内した内容は、亡くなったらすぐに行わなければならない手続きや葬儀後速やかに行う相続手続きについてです。
これらの手続き以外にも、葬祭費や埋葬料、高額療養費、遺族年金、児童扶養手当、死亡保険金など遺族が受けられる給付制度もあります。
この給付制度の申請は任意です。ただし、時効がありますのでご注意ください。
遺族が受けられる給付制度や時効について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
遺族が受けられる給付制度
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